職人育成と職人事業の取り組み

当社が職人育成支援をする理由

建築業界における持続継続可能な業態を作り上げるシステムを構築するにあたって、次世代の担い手の育成は非常に重要な役割のひとつです。そして、若い優秀な人材に職人としてこの業界に入ってきてもらうには、企業側の受け入れ体制、業界全体としての整備が不可避だと考えています。

現在、建築現場に従事する職人のほとんどは、非正規雇用もしくは一人親方と言う名の外部発注扱いで働いています。経営体質強化、固定費削減が正しい経営という企業側の論理が正当化される中、職人は社会的保証も信用も極めて薄い職業となり、大工が自分の家を建てられない時代と言われて久しくなります。
体を使って仕事をする肉体労働者は、病気や怪我などのアクシデントに見舞われるとすぐに収入がなくなります。また、年齢を重ねると生産性が落ちて収入が減っていくのは明白であり、業界全体として若い人が、将来的な展望を持ちにくい構造となってしまっています。

私たちは、お客様が幸せな暮らしを営むための家を建てるには、普通の暮らしをする普通の職人が建築現場に従事するべきだと考えます。創業以来、自社社員の職人による施工にこだわり続けてきた私たちは職人を正規雇用、労働法に準じた雇用体制を整えることによって、職人の意識を変え、工事品質を向上させ、顧客満足を勝ち取り、顧客との信頼関係を築き上げることで成り立つビジネスモデルを目指し、構築してきました。

十数年に渡るその取り組みを通して分かった事は、優れた技術を持った職人は少しだけの知識と意識を変えるだけで引っ張りだこの繁盛工務店として成り立てるスキルを手に入れる事が出来るという事です。

マインドセットとマーケティングの基礎知識を得、理論に基づいた戦略に沿って少しずつでも行動に移す事が出来れば、将来に不安を抱きながら毎日を過ごす事なく、希望を持って仕事に向き合える様になるという事であり、またそのような職人を雇用する事業所は着実に顧客からの信用を集め、成長する事が出来るという確信です。

そして、現在、私たちが行なって来たこれまで十数年間の経験則と検証結果を元に職人、職人から起業する事業者、職人を雇用する企業への支援事業を行っています。地域の安心と安全を担保する重要な役割、責任を負う工務店、建築事業者は持続性のある事業スタイルを築き上げるべきで、そのために最も重要な事は、職人、事業者共モノづくりの本質を捉え、現場で実際に手を下す職人を守り、育てる意識を持つべきだと考えます。

つむぎ建築舎になった今でも、すみれの創業時から掲げ続けているミッション 『職人の社会的地位の向上』

正直に言ってしまうと自分達の暮らしを守る事から始まったこの自己中心的な取り組みですが、長年の活動で培って来た理論、事例、検証結果を公開することによって、過酷な建築現場で働く方々に、この業界で働く幸せややりがいを感じて頂けて、その家族が安心して子供を育てられる環境になる様に少しでもお手伝いが出来れば幸いです。

職人事業の取り組み

継塾(元 職人起業塾 マーケティング基礎理論の無料勉強会)をはじめ、職人のためのマーケティング・現場マネジメント実践講座、問題解決One on Oneコーチングなど、 一般社団法人職人起業塾 では様々な職人サポートを行っております。

職人起業塾は、安易に職人に起業を勧めるものではありません。現場基軸のマーケティング理論を実践に落とし込むことで、経営者をはじめ職人、現場管理者、設計者等の実務者全員が主体的に売上げを作り、安定経営へ寄与するための仕組みづくりを構築するための講座です。 建築業界のみならず各業界の経営者にご参加いただいております。

人と人を継ぐ塾であることから、社名変更と同時に継塾と改めました。

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